深大寺について

  • 四季折々の自然を楽しむことができる
    浅草寺に次ぐ歴史ある古刹

    武蔵野の自然豊かな大地に恵まれた深大寺は、奈良時代の733年(天平5年)に満功上人が法相宗の寺院として開創したと伝えられ、東京都では浅草の浅草寺に次ぐ古刹です。
    春には深大寺の面する深大寺通りの桜並木、秋にはカエデやイチョウの見事な紅葉を楽しむことができます。また、隣接する旧寺領に建設された都立で唯一の植物公園でもある神代植物公園では、一年を通して多様な花々や植物を間近に観ることができます。

    満功上人が法相宗の寺院として開創したと伝えられている「深大寺」の正式名称は「天台宗別格本山(べっかくほんざん)浮岳山(ふがくさん)昌楽院(しょうらくいん)深大寺」。「深大寺」と呼ばれるようになったのは、仏法を求めて天竺へ旅した中国僧の玄奘三蔵を守護したとされる水神「深沙大王」(じんじゃだいおう)に由来していると言われています。

    本尊は本堂に安置されている宝冠阿弥陀如来像。他に、元三大師像を秘仏として祀っています。
    深大寺の元三大師像は約2メートルという巨像で、 僧形の古像としては日本最大の大きさです。
    元三大師は、比叡山の高僧であり、比叡山諸堂の復興など数多くの功績を上げられたことから比叡山中興の祖として崇められています。
    一月三日に入滅されたことから元三大師の通称で広く親しまれており、生前に人並みはずれた霊力と様々な姿に変じて人々を救ったという言い伝えが今でも伝承されています。おみくじの開祖としても有名です。

++Check Point++

〜おみくじ豆知識〜
今では全国のお寺や神社でこの「おみくじ」は引かれていますが、元三大師みくじは、通常のおみくじに比べて「吉」よりも「凶」が多いことで知られ、「凶は吉に好転する力を秘める」ことから決して悪い知らせではないとされています。
深大寺の元三大師みくじは「大吉」、「吉」、「半吉」、「小吉」、「末吉」、「末小吉」、「凶」に分けられ、もっとも多いのが「吉」と「凶」、「末小吉」はもっとも数が少ないとされています。
  • 国宝「白鳳仏」をはじめとする
    数々の文化財と歴史的建造物

    2017年9月15日に国宝に指定された銅造釈迦如来倚像は文献上では、深大寺開創時は本堂の脇仏として安置されていましたが、慶応元年(1865)の深大寺諸堂炎上以来、 本堂の再建などままならぬ状況下であり、本像は、とりあえず元三大師堂の壇下に仮置きしたと記されています。
    それから100年以上の時を経て、1909年(明治42年)に元三大師堂の壇の下から発見され、今では東日本最古の国宝仏として有名になりました。
    深大寺開創の天保5年(733)より前に文化の中心であった畿内地域において、飛鳥後期、同時期の傑作である奈良県新薬師寺薬師如来立像(香薬師)、奈良県法隆寺観音菩薩立像(夢違観音)と深大寺釈迦如来倚像は銅の成分が極めて近似するなど共通する部分が多く認められ、同一の工房又は同系統の工人によって作られたと考えられています。
    その釈迦如来像がどのように関東の地まで運ばれたのかは、未だに謎に包まれているのだとか。

    ※写真:深大寺提供

  • Team Member

    鐘楼

    幕末の大火で焼失し、明治初期に再建された鐘楼は、入母屋(いりもや)茅葺きから銅板板葺きに改められています。
    また梵鐘は平成13年に新鋳された平成新鐘と呼ばれるもので、1日3回鐘つきが行われます。また大晦日の除夜の鐘は一般の参拝客もつくことができます。

    Team Member

    山門

    市指定有形文化財に制定された、元禄8年(1695年)に建てられた深大寺で最も古い建造物です。
    幕末の大火で堂宇のほとんどが失われ明治以降に再建されましたが、この山門は焼失をのがれた数少ない建物の一つでもあります。

    Team Member

    深大寺本坊旧庫裡

    慶應時代に建てられた庫裡。
    中に入ることはできませんが、入口から土間と囲炉裏の様子を観ることができます。

  • Team Member

    元三大師堂

    本堂横の階段から上がったところにある元三大師像が安置される元三大師堂。もとは現在の手水舎近くにありましたが、幕末の大火で類焼を受け、現在の場所に再建されました。
    大師堂では毎日護摩祈願が行われていて、希望者は大師堂左手にある受付所で受付を行います。

    Team Member

    常香楼

    山門と本堂の間に立つ常香楼は江戸の大火の災禍から免れた山門ともう一つの建物です。参拝前に、まずはここでお線香を焚き、煙を浴びて身を清めましょう。身体の悪いところに煙を当てると良いとされています。

    Team Member

    元三大師参詣の道標

    深大寺への道しるべとして、仙川町2丁目の甲州街道沿いにありましたが、道路拡幅により深大寺の境内に移されました。
    深大寺の元三大師信仰を示す文化財です。
    写真:深大寺HPより

++Check Point++

現在深大寺では、「白鳳院」建築勧進の一環として、白鳳院完成までの間ご自由にお参りできる自由拝観を行われています。
開堂時間 9:30〜16:00
深大寺の保有する白鳳仏ですが、調布市や東京都、ひいては国の財産として国民みんなで守っていくものであって欲しいとお話を頂戴しました。
これを機に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
  • 深大寺の御朱印について

    深大寺では、本堂の東に設けられた御朱印所で3種類の御朱印を頂くことができます。
    各々の御朱印には中央に、境内に建ち並ぶ本堂、釈迦堂、元三大師堂のご本尊の文字が記されます。
    その他、深大寺開創1300年記念として、毎月17日深沙大王月例法要にあわせ限定御朱印を授与いただくことができます。
    絶対秘仏の深沙大王像を忠実に模した御朱印です。
    (6月17日〜8月31日の期間は毎日授与いただけます。)

    深大寺では御朱印帳も買うことができます。

    深大寺の御朱印帳表深大寺の御朱印帳裏

無量寿、白鳳仏、元三大師の三種の他、毎月17日のみ限定で頂くことができる「深沙大王御朱印」、正月限定の「毘沙門天御朱印」、3月3日・4日のだるま市の日限定の「だるま御朱印」などなど、その時にしかもらえない御朱印も!
深大寺の御朱印帳に、深大寺の様々な御朱印をコレクションしてみてはいかがでしょうか?

深大寺の御朱印1深大寺の御朱印2深大寺の御朱印3深大寺の御朱印4

++Check Point++

〜御朱印とは?〜
数年前からブームとなり、御朱印集めをする人も増えてきていますね。
では本来御朱印とはどういったものなのでしょうか?
御朱印とは、もともと、写経を奉納した証しとしてお寺からいただく証書を指していました。
お寺とご本尊の名前をしたため、当日の日付を入れた半紙に朱で押印してもらうため、「御朱印」と呼ばれてきたという由来があります。
御朱印をいただくためには、御朱印専用の帳面である御朱印帳が必要になります。
正式には御朱印を入れていただく寺務所で購入するものですが、たくさんの寺社を周りたいという人は初めに参拝した寺社の御朱印帳を、ずっと使っても差し支えないとされています。
※ただし、神社で購入した御朱印帳をお寺のほうでも使おうとすると、受け付けてくれない事もあるようです。
本来の意味を踏まえ、御朱印を記念スタンプやコレクションのように考えないことが大切です。
神様や仏様がいる場所へ伺い崇敬する気持ちを持つことが重要なので、食べ歩きしながら行かない、勝手に撮影しない、動画を撮りながら歩かないと言った最低限のマナーは必ず守りましょう。

深大寺で行われている
年中行事

深大寺では初詣大護摩供や、全国的に有名なだるま市などなど、年間を通してたくさんの行事が行われています。
※新型コロナウィルス感染拡大の影響で日程変更や中止になるイベントもございます。
お越しの際は事前に公式HPなどをご確認ください。

護摩祈願は毎日行われています。詳しくは 深大寺ホームページ をご覧ください。

++Check Point++

〜御守りはいつ、どうやって返納したら良いの?〜
一般的には物事が成就した時や一年を目処に新たにするものとされています。しかし、厳密な期限というわけではなく、状況に応じ自宅で保管しても良いそうです。
深大寺では、いつでも返納所にて御札や御守りを納め所に納めてもらうことができます。(木札・紙札・破魔矢などのダイオキシンを発生させないものに限る)
その際、お焚き上げ料も一緒に納めましょう。金額は、返納する御守りと同程度の額が目安と言われています。
また、参拝が難しい方は、深大寺で授かった御札・御守りに限り郵送でも返納することができます。
詳しくは 深大寺ホームページ をご覧ください。
深大寺 お焚き上げ所
取材にご対応いただいた、深大寺学芸員の竹村到さん。
ためになる深いお話をたくさん聞かせてくださいました。
本当にありがとうございました!
深大寺学芸員の竹村到さん
渋谷不動産エージェントのマスコットキャラクターぱんだるまとにっこり♪